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京まなびネットニュース

社会教育委員 2014年1月6日 ニュースレター

平成26年も「京まなびネット」を宜しくお願いします!~京都市社会教育委員のコラム-まなびぃのつぼ-第5回 吉川 左紀子委員の御紹介~

 新年あけましておめでとうございます。
 本年も「京まなびネット」でたくさん学んでいただき,皆さんにとって充実した一年となることを願っています!

 では,「初まなび」として,昨年秋に配布していました「京(みやこ)まなびぃニュースレター」第5号の裏面,京都市社会教育委員のコラム「まなびぃのつぼ」第5回を御紹介します。
 吉川 左紀子委員(京都大学こころの未来研究センター長・教授)がブータンに関して執筆してくださり,大変好評でした。ブータンの子どもたちのように,日々新たな気持ちで学びを積み重ねていけるといいですね!

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「ブータンの小学校」 京都市社会教育委員 吉川 左紀子 氏 (京都大学こころの未来研究センター長・教授)

 私の勤務するセンターには「ブータン学研究室」があり,ブータン王国の宗教や文化の研究をおこなっている。2010年の秋に初めてブータンを訪れて以来,折にふれてブータンで見た風景や出来事を思い起こしている。

 中でも小学校で見た風景は,忘れられない。朝,おそろいの民族衣装を着た子どもたちが,駆けるようにして学校に向かう。校庭に集まって学年ごとに整列し,壇上の先生のお話を聞いている様子は,日本の小学校とほとんど変わらない。唯一違うのは,朝礼の最後に全員が目を閉じ,頭上に手を挙げて静かに合掌すること。先生に聞くと,知恵の仏様である文殊菩薩にお祈りをするのが毎日の日課だという。小さな手を合わせる子どもたちの姿は,活気に満ちた朝の学校を,一瞬のうちに,すがすがしく静謐(せいひつ)な学びの場に変えてしまう。懐かしさや親しみだけでなく,多くの日本人がブータンで感じる「ちょっとしたうらやましさ」は,こんな学校のたたずまいの中にも潜んでいる。

 ブータンの先生たちが日本の学校を訪れたとしたら,どんなことに注目するだろうか。そしてどんな印象をもつだろうか。私たちの気づかない,日本の学校の良さをたくさん見つけてくれるといいなと思う。近い将来,そんな日が来ることを楽しみにしている。


~委員からのメッセージ~
 最近,断・捨・離を始めました。捨てるほど家の中に「ゆとり」ができて快適です。物忘れも,脳の中の「ゆとり」と考えれば怖くない…はず。
 「ゆとりあれば憂いなし」をモットーに,今年後半の仕事を乗り切りたいと思っています。

【吉川 左紀子委員プロフィール】
 専攻は認知心理学・認知科学。京都大学教育学部卒業後,追手門学院大学文学部助教授,英国ノッティンガム大学客員研究員,京都大学大学院教育学研究科教授などを経て,平成19年度から,心理学や認知科学,脳科学,人文科学など様々な領域からこころを総合的・科学的に研究する京都大学こころの未来研究センターのセンター長を務める。著書に『よく分かる認知科学(編)』(ミネルヴァ書房)など多数。
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 京(みやこ)まなびぃニュースレターの配布は終了していますが,こちらの京都市教育委員会ホームページから御覧いただけます。 → http://www.city.kyoto.lg.jp/kyoiku/page/0000158685.html

 京都市社会教育委員会議って,どんな会議?と思ったあなたはこちらへ → http://miyakomanabi.jp/committee/

コラムはこちらをご覧ください。(京まなびぃニュースレター第5号裏面)(3.5MB)